健康情報
2022.04.14
【二日酔い対策に】オルニチンの適切な摂取タイミングとは?つらい症状を吹き飛ばそう!
オルニチンとはどんな成分?
オルニチンはアミノ酸の一つで、主に肝臓の働きを助ける作用があります。肝臓には「オルニチンサイクル」という代謝経路があり、体内に発生した有害なアンモニアを無毒化して尿素を作り出します。オルニチンは「オルニチンサイクル」を活性化する働きがあるため、体の健康を保つうえで欠かせない栄養素です。
オルニチンが含まれる食品
オルニチンは、きのこやしじみ、キハダマグロ、サプリメントに多く含まれています。パンやチーズにも含まれていますがカロリー摂取量が増えるため、あまりおすすめできません。きのこやしじみ、キハダマグロはメインの栄養素が食物繊維やたんぱく質なので、カロリーを抑えつつオルニチンを摂取できます。
ぶなしめじ
ぶなしめじは、100gあたりに約100mgのオルニチンが含まれています。ぶなしめじのメインの栄養素は食物繊維なので、仮に100g食べたとしても摂取カロリーが増える心配はほとんどありません。加えてきのこ類は水溶性食物繊維も豊富なので、腸内環境の改善にも一役買います。
出典:きのこらぼ「オルニチン」
しじみ
しじみは、100gあたり10.7〜15.3mgのオルニチンが含まれています。しじみを含む貝類には亜鉛や鉄といったミネラルやビタミンも豊富に含まれているので、活用の場面は広いといえます。
出典:健康成分研究所「オルニチンが多く含まれる食品」
キハダマグロ
しじみに続いてオルニチンの含有量が多い食品はキハダマグロで、その量は100gあたり1.9〜7.2mgになります。キハダマグロは刺身で食べられるので、オルニチンを手軽に摂取できる食品です。
出典:健康成分研究所「オルニチンが多く含まれる食品」
サプリメント
オルニチンが凝縮されているサプリメントも販売されています。メーカーによってオルニチンの含有量は大きく異なるため、購入する際は必ずチェックしておきましょう。サプリメントであればタイミングを問わず手軽に摂取できるので、食材からオルニチンを摂ることが面倒な場合におすすめです。なお、メーカーによっては、オルニチンの含有量を「じじみ◯個分」などで表現しています。その場合は必ず、オルニチンの正確な含有量を確認するようにしましょう。
オルニチンの1日の摂取目安量
オルニチンの1日の摂取目安量は明確に定められていませんが、一般的には1日に約400〜800mgが適当といわれています。400〜800mgのオルニチンを食材から摂るとなると、かなり大変です。しじみだと1日に最低でも約3.7kgの量を食べなければいけないため、サプリメントを活用するのが効率的といえます。
出典:オルニチン研究会「よくある質問と答え」
オルニチンが二日酔いに効果的な理由
オルニチンは、二日酔い対策に効果的といわれています。その理由は、アルコールが代謝される過程で発生する有害物質「アセトアルデヒド」を分解するからです。
肝臓でアセトアルデヒドの分解を促進する
二日酔いの原因は、お酒の飲み過ぎによって肝臓で分解しきれなかったアセトアルデヒドが体内に残っているからです。毒性の強いアセトアルデヒドが体内に残ると、頭痛や食欲低下など二日酔い特有の症状があらわれます。そのため、二日酔いを対策するにはアセトアルデヒドをいち早く分解し、体内に残さないことが重要です。オルニチンは肝臓に直接働きかけ、アセトアルデヒドの分解を促進します。よく、お酒と一緒にしじみ汁を飲むことが推奨されますが、その理由はしじみにオルニチンが含まれているからです。
オルニチンの摂取タイミングはアルコール摂取前が理想
二日酔いを防ぐには、オルニチンの摂取タイミングが重要です。理想的なタイミングは、アルコールを摂取する前になります。理由は、アルコールが肝臓で分解され、アセトアルデヒドが過剰に発生してしまってからでは遅いためです。アルコール摂取前にオルニチンを摂取し、あらかじめ肝臓の機能を活発化させておきましょう。お酒を飲む前に摂取できない場合は、食事中でも構いません。
オルニチンのうれしい効果
オルニチンには二日酔い対策以外にも、さまざまな効果があります。その効果のほとんどは、オルニチン摂取によって分泌が促される成長ホルモンの作用によるものです。成長ホルモンは、全身にある細胞の活性化に大きく関わっています。
脂肪の燃焼
オルニチン摂取によって成長ホルモンが分泌されるため、脂肪燃焼にも効果を発揮します。成長ホルモンは血液にのって体の各細胞へと運ばれ、脂肪細胞にも作用します。成長ホルモンが脂肪細胞に作用すると、そこに貯蔵されている中性脂肪を遊離脂肪酸に分解するのです。さらに血液を通じて脂肪の燃焼器官であるミトコンドリアへと運搬され、最終的に燃焼されます。オルニチンを摂取すると運動後の成長ホルモンの分泌量を高めるため、間接的に脂肪燃焼を手助けするのです。
筋肉の合成
筋肉を増やすためには、筋たんぱく質を合成しなければいけません。そのためには、食事からたんぱく質を摂取する必要があります。成長ホルモンは筋肉の合成を促す働きがあるため、筋肉量を増やすことにもつながるのです。
肌の調子を整える
オルニチン摂取によって分泌が促された成長ホルモンによって、IGF-1という肌細胞に関わる成長因子の分泌が促進されます。IGF-1は美肌成分であるコラーゲンやうるおい成分を作り出すサポートをするため、美肌維持には欠かせません。成長ホルモンは20代半ばごろから減少し、それに伴って肌細胞も老化します。オルニチンの摂取は間接的に肌細胞を活性化させるので、肌の調子を整える意味でも重要な栄養素です。
抗疲労効果
アンモニアが無毒化されずに体に蓄積されると、強い疲労を感じます。アンモニアは肝臓にあるオルニチンサイクルによって分解され、毒素のない尿素へと分解されます。オルニチンはオルニチンサイクルを活性化させてアンモニアの分解を助けるため、結果として疲労が軽減されるのです。
二日酔いにならなかった場合にもオルニチンの摂取をしましょう
対策をしなかったが、二日酔いにはならなかった!
そんな時でも、肝臓はお酒を分解するためにいつも以上に働いて疲れているはず。早く元の状態に戻すためにも、しじみの味噌汁と共に食事を摂ることが大切です。
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お酒と一緒にオルニチンを摂取しよう
お酒を飲む機会が多い人は、知らずのうちに肝臓にダメージを与えているかもしれません。肝臓はエネルギーの生産工場であり、さまざまな栄養素・毒素を代謝する重要な臓器です。オルニチンは肝臓の働きをサポートする重要な栄養素になります。お酒を飲む際はオルニチンを一緒に摂取し、二日酔いを予防しましょう。
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管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。