食事療法
2022.06.16
豆腐を活用したダイエット方法とは?期待される効果や食事での取り入れ方を紹介
- もくじ
豆腐を活用したダイエット方法とは?
まずは、豆腐の栄養素や摂取量の目安などを紹介します。
豆腐に含まれる栄養成分
豆腐に含まれる栄養素は、以下のとおりです。
豆腐1丁(300gあたり)の栄養成分
エネルギー | 216kcal |
たんぱく質 | 19.8g |
脂質 | 12.6g |
糖質 | 3.6g |
出典:カロリーSlism「木綿豆腐」
豆腐1丁(300gあたり)で216kcalと、かなり低カロリーです。とはいえ、食品の300gはどれくらいの量になるのでしょうか。たとえば、炊き上がりの ご飯300gは、お茶碗2杯ほどに相当します。しかし、ご飯300gのカロリーは504kcalあり、豆腐の2倍以上になります。このことからも、豆腐は低カロリーな食品であるといえるでしょう。
豆腐の選び方
豆腐には複数の種類があり、それぞれの特徴を理解した選び方が大切です。代表的な豆腐は「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」になります。これらは水分量に差があり味や食感なども異なるので、豆腐の選び方は料理の種類を基準にしましょう。
絹ごし豆腐
豆乳をにがりで固めて作ります。水分は抜かずに製造するので、ツルツルとした滑らかな食感が特徴です。栄養価は木綿豆腐には劣りますが、調理せずにそのまま食べられます。絹ごし豆腐がよく使われる料理は、サラダや冷奴などです。
木綿豆腐
豆乳をにがりで固めた状態から一度崩し、圧力をかけてから水分を抜いて作ります。このことから絹ごし豆腐に比べ、コシのあるしっかりとした食感が特徴です。また、水分が抜かれているため大豆本来の味わいを楽しめるでしょう。栄養価は絹ごし豆腐よりも高く、たんぱく質やマグネシウム、カルシウムといったミネラルが豊富です。
豆腐の1日の目安摂取量
豆腐の1日の目安摂取量は、300g(1丁)ほどにしましょう。豆腐はダイエット効果の高い食品ですが、多く食べることがよいというわけではありません。とくに豆腐に含まれるにがりを過剰摂取すると、下痢を引き起こすことがあります。また、1日の食事が豆腐だけに偏ると、栄養バランスが崩れることもあるのです。豆腐だけでは賄いきれない栄養素は、ほかの食品で補うことが大切なので、目安摂取量はできる限り守りましょう。
豆腐ダイエットのメリット・デメリット
豆腐ダイエットには、メリット・デメリットがあります。それぞれを理解し、豆腐をダイエットに役立てましょう。
メリット
豆腐ダイエットのメリットは大きく3つあります。それぞれについて詳しく解説します。
低カロリー
豆腐の最大のメリットは、なんといっても低カロリーな点です。豆腐のカロリーは300gあたり約200kcalなので、太るリスクが高くありません。量に対してカロリーが低いことは、それだけ多く食べられるため、満腹感を得られます。ダイエット期間中は普段よりもカロリー摂取量が制限されるので、豆腐はダイエットの強い味方になるでしょう。
たんぱく質によって代謝が上がりやすい
たんぱく質が豊富な豆腐は、代謝アップ効果が期待できます。これは食事誘発性熱産生と呼ばれる体の代謝活動によって、エネルギー消費量が向上するためです。私たちの体は、食べ物を消化する段階でエネルギーを使います。エネルギー消費量の割合は栄養素の種類ごとに違いがあり、たんぱく質は摂取エネルギーの約30%、脂質は約4%、糖質は約6%です。つまり、普段の食事に豆腐を取り入れることで、ダイエット効果がアップします。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「食事誘発性熱産生/DIT」
ほかの食品に置き換えられる
糖質の多いご飯やパンといった主食を豆腐に置き換えることで、カロリーを大幅にカットできます。糖質量が多いと消費できなかったカロリーが体脂肪として蓄積されるので、夕飯に主食を食べている人は豆腐に置き換えることがおすすめです。反対に昼食は、肉や魚のような豆腐よりもカロリーが高い食品を選ぶとよいでしょう。
デメリット
豆腐ダイエットのデメリットは大きく2つあります。それぞれを詳しく解説します。
豆腐を食べることで体脂肪が減るわけではない
豆腐には、体脂肪を直接減らすような働きはありません。体脂肪を減らすには、消費カロリーよりも摂取カロリーを下げ、各栄養素をバランスよく摂取する必要があります。つまり、1日の食事内容が乱れていると、いくら豆腐を食べても痩せられません。豆腐はあくまでも「ダイエットに適した食品」なので、豆腐を食べることで痩せると過度に期待しないことが大切です。
動物性たんぱく質に比べて吸収率が悪い
豆腐のたんぱく質は、植物性たんぱく質に分類されます。植物性たんぱく質は肉や魚といった動物性たんぱく質に比べ、体内への吸収率が低いです。その割合は動物性たんぱく質が95%に対し、植物性たんぱく質は80〜85%といわれています。体内への吸収率が低いとたんぱく質の働きも低下するので、その点が豆腐のデメリットともいえるでしょう。
出典:かまぼこのある暮らし「体内吸収率が高いのは?植物性タンパク質VS動物性タンパク質」
豆腐ダイエット中に効果的な豆腐レシピ
ここからは、豆腐ダイエットに効果的なレシピを紹介します。料理方法は簡単なので、ダイエット中の人はぜひチャレンジしてみてください。
豆腐ハンバーグ
豆腐ハンバーグはカロリーカットされていることはもちろん、豆腐によって柔らかくふっくらとした食感を楽しめます。材料と作り方は以下のとおりです。
豆腐ハンバーグの材料
- 挽肉(豚・鶏どちらでもOK):50g
- 木綿豆腐:75g
- たまねぎ:1/4個
- 薄力粉:大さじ1杯
- 塩・胡椒:お好み
豆腐ハンバーグの作り方
- 適量の木綿豆腐をキッチンペーパーで包み、500Wのレンジで3分加熱する
- 加熱した豆腐を水切りで冷まし、ボウルに挽肉と塩胡椒、薄力粉とともに入れる
- ボウルに入れた具材を混ぜたら、空気を抜いてお好みの形に形成する
- 油をひいたフライパンで、焼き色がつくまで両面とも焼く
- 全体的に火が通ったことを確認したら、器に盛り付ける
高野豆腐の卵とじ
高野豆腐と卵を組み合わせ、みりんや砂糖で甘味をつけた料理です。糖質制限中で砂糖が気になる場合は、ラカントなどを代用しましょう。ラカントは糖質がカットされている甘味料なので、糖質制限中でも安心して使えます。材料や作り方は以下のとおりです。
高野豆腐の卵とじの材料
- 高野豆腐:1丁
- 卵:2個
- 水:200ml
- 顆粒タイプの和風だし:小さじ1杯
- 醤油:小さじ1杯
- 砂糖(ラカント):大さじ1杯
- みりん:小さじ1杯
高野豆腐の卵とじの作り方
- 高野豆腐を30秒ほど水につけて柔らかくする
- 高野豆腐を小口サイズに切り分ける
- 鍋に水と和風だし、調味料を全て入れて強火で沸騰させる
- 沸騰したら中火にし、高野豆腐を入れて9分煮込む
- 鍋に溶き卵を入れ、鍋底に卵がくっつかないように混ぜる
- お好みのとじ具合になったら完成
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効果的な取り入れ方で豆腐ダイエットを試してみよう
豆腐はカロリーが低いことはもちろん、料理のレパートリーが広いのでダイエット中に大活躍します。とくに毎日糖質を多く摂取している人は、豆腐に置き換えられないかを考えてみましょう。豆腐はダイエットだけでなく健康にもよいので、ぜひ豆腐ダイエットを試してみましょう。
管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。