利尿作用のあるものって?むくみや排出に効果的な食べ物・飲み物を紹介 - 健康管理食ジョイント

健康情報

2022.06.03

利尿作用のあるものって?むくみや排出に効果的な食べ物・飲み物を紹介

利尿作用のあるものって?むくみや排出に効果的な食べ物・飲み物を紹介
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

利尿作用のある食べ物や飲み物を摂取することは、むくみや高血圧を予防したり体内の老廃物の排出を促したりすることに役立ちます。この記事では利尿作用が期待できる食べ物や飲み物などを紹介するほか、これらを摂取するメリットやデメリットについて解説します。
もくじ

利尿作用のあるものを摂るメリット

利尿作用とは、尿の排出を促す作用のことです。尿の排出が促されることで、具体的にはどのような効果が期待できるのでしょうか。

高血圧の予防・改善対策ができる

利尿作用のある食べ物や飲み物を摂取することは、高血圧の予防や改善に有効です。

高血圧の原因

高血圧の原因として挙げられているのが、食塩の過剰摂取です。食塩の主成分であるナトリウムは体内にも存在し、一定の濃度を保っています。しかし、食塩の過剰摂取によりナトリウム濃度が高まると、この濃度をもとに戻そうと水分を多く溜め込むのです。体内の水分量が高まると血液量の増加につながるため、血液が血管を押す圧力(血圧)が高くなり高血圧の状態を招きます。

利尿作用=高血圧の原因となるナトリウムの排出を促進

利尿作用のある食べ物や飲み物は、余分に摂ってしまったナトリウムを水分とともに尿中へ排出する作用があります。そのため、高血圧の予防・改善といった血圧コントロール対策をしたい人に役立ちます。

むくみの予防・解消効果がある

食塩(ナトリウム)の摂り過ぎは、むくみの原因にもなります。むくみとは、何らかの原因によって皮下組織に水分が溜まった状態のことです。ナトリウムを摂り過ぎて血液中の水分が増えると、血管への圧が高まり水分が外へしみだしてしまいます。このしみだした水分量が増えることで、むくみが生じるのです。

利尿作用のあるものは血圧への効果と同じように過剰なナトリウムを排出することで、むくみの予防や解消に役立つでしょう。

体内の老廃物や毒素を排出する

利尿作用のあるものには体内で不要になった老廃物や、食品などから摂取してしまう有害物質を排出させる効果が期待できます。このような効果をデトックスといい、尿の排出によるデトックスで重要な役割を担っているのが腎臓です。腎臓は、血液をろ過して体内の老廃物や余分なナトリウムなどを尿と一緒に排出する機能があります。

デトックス効果を発揮するには、尿のもととなる水分も重要です。そのため、利尿作用があるものと同時に水分も十分に摂取するとよいでしょう。

利尿作用のあるものを摂るデメリット

利尿作用のある食べ物や飲み物を摂取することで、健康に役立つ効果が期待できます。しかし、過度に摂取してしまうと身体に悪影響をもたらすこともあるのです。ここでは、利尿作用のあるものを摂った際に生じるデメリットについて解説します。

トイレの回数が増える

利尿作用のあるものを摂取し過ぎるとトイレの回数が増えるため、生活に支障をきたす可能性があります。特に就寝前は夜間にトイレに起きる回数が増えるため、睡眠を妨げるのです。

一般的には、朝起きてから夜寝るまでの尿の回数が8回以上となる場合を頻尿といいます。利尿作用のあるものを過剰に摂取することで頻尿となる場合もありますが、別の原因も考えられます。利尿作用のあるものを控えても頻尿が続く場合は、専門医を受診しましょう。

出典:一般社団法人 日本泌尿器科学会「尿が近い、尿の回数が多い~頻尿~

脱水になる可能性がある

利尿作用のあるものを摂取することで、重い脱水症状を起こすことはまれです。しかし、過度の摂取があった場合は、その可能性があることを知っておくとよいでしょう。

よくあるのが、水分補給のつもりで利尿作用のある飲み物を過度に摂取してしまうことです。例えば、水の代わりにコーヒーを大量に飲むことなどが挙げられます。コーヒーは、利尿作用のあるカフェインやカリウムを含んでいます。水分補給のつもりが水分不足に陥る可能性もあるため、コーヒーを飲む場合はそれとは別に水を飲むようにするなどの対策が必要です。

利尿作用のあるものに含まれる栄養素や成分

利尿作用を持つ食べ物や飲み物は、特定の栄養成分が含まれることでその作用を発揮します。ここでは、利尿作用のある栄養成分について解説します。

カフェイン

植物に含まれる苦み成分の一種がカフェインです。コーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに含まれるほか栄養ドリンクなどにも使用され、主に眠気を覚ます覚醒作用などが知られています。カフェインには、腎臓の血管を拡張させ血流を増やすことで尿の生成を促す作用があるのです。

カフェインは適切に摂取することで、さまざまな健康効果が期待できるというデータも明らかとなっています。しかし、過剰摂取により以下の健康被害を引き起こす可能性もあります。

  • めまいや心拍数の増加
  • 興奮
  • 不安
  • 震え
  • 不眠
  • 下痢、吐き気など

出典:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~

カリウム

人間の身体に必要なミネラルの一種がカリウムです。カリウムは体内でナトリウムとともに、細胞の浸透圧を一定に保っています。また、塩分として摂り過ぎてしまったナトリウムを体外に排出しやすくする作用があることから、利尿作用が期待できる成分です。

カリウムは、主に野菜類や果物類に多く含まれる成分です。水に溶けやすい性質があるため、水にさらしたり茹でたりすると摂取できるカリウムの量が減少してしまいます。カリウムを効率よく摂取するには、生の状態や電子レンジで加熱するのがおすすめです。

利尿作用のある食べ物

ここでは、利尿作用のあるカリウムが豊富な食べ物を紹介します。

野菜類・いも類

野菜類やいも類、果実類のほか、豆類や種実類(ナッツ)などに、カリウムが豊富に含まれています。

ふきのとう

特有の苦みを持つふきのとうはカリウムが豊富に含まれているため、利尿作用が期待できます。茹で過ぎないようにしたり天ぷらにしたりすることで、効率よくカリウムが摂取できます。

ほうれんそう

アクが強いため茹でたあと水にさらすのがポイントですが、カリウムを摂って利尿作用を得たい場合はさらし過ぎに注意しましょう。

じゃが芋

茹でるとカリウムが水に溶けだし、利尿の効果が薄れてしまう可能性があります。そのため、レンジでの加熱や炒め物、揚げ物などがおすすめです。また、煮汁ごと摂取できる味噌汁やシチューなどにすると、カリウムを逃さず摂取できます。

長芋

いも類全般はカリウムが多く含まれています。なかでも長芋など生で食べられるものは、より効率よくカリウムを摂取できるため、利尿の効果を期待しやすい食品です。

枝豆

冷凍食品やお惣菜など、あまり手間をかけずに食べられる状態で購入できます。そのため、手軽に利尿作用を得たい場合は積極的に利用してみましょう。

しその葉

薬味としておなじみの野菜で、あまりたくさん食べるイメージはないでしょう。しかし、カリウムを十分に摂取することで利尿作用に期待したい人は、積極的に摂取したい食品です。常備菜やご飯のお供、炒め物の風味付けなどに利用してみてください。

水菜

サラダや鍋物など、さまざまな料理に活躍する水菜もカリウムが摂れる食材です。生でも加熱しても美味しい野菜なので、積極的に役立てましょう。

果物類

果物類は生で食べるのが基本なので、加熱調理によるカリウムの損失の心配はあまりありません。

プルーン

プルーンをはじめとするドライフルーツは、一般的にカリウムの含有量が高めです。これは原材料となる食材の水分が抜けている分、栄養素が凝縮されているためだと考えられます。間食などに摂取して、カリウムの補給に役立ててみましょう。

アボカド

そのまま食べたりサラダの具材にしたりといろいろな食べ方ができる食材です。しかし、ほかの野菜や果物と比較すると脂質が多く、カロリーも高めなので食べ過ぎには注意しましょう。

メロン

栽培方法や、果肉の色(赤・緑)によってカリウム含有量に大きな違いはありません。

バナナ

食物繊維も多いので便秘がちな人におすすめの食材ですが、利尿作用も期待できるため意識して摂取してみましょう。

キウイフルーツ

バナナのように日々の食事に取り入れやすいキウイフルーツも、カリウムが摂れる果物です。メロンと同じように、果肉の色によってカリウム含有量に大きな違いはありません。

その他

野菜や果物以外にも、カリウムを含み利尿作用が期待できる食べ物を紹介します。

納豆

納豆の原料となっている大豆に、カリウムが多く含まれています。今まで納豆を意識して摂取していなかった人も、利尿作用を得るために食べるようにしてみてはいかがでしょうか。

ナッツ類

アーモンドやカシューナッツ、ピスタチオなどのナッツ類もカリウムが豊富な食品です。ドライフルーツ同様手軽に摂取できるため、間食として利用するのもおすすめです。

チョコレート

チョコレートの原料となるカカオ豆には、カリウムやカフェインが含まれています。そのため、摂取することで利尿作用が高まる可能性があるでしょう。

利尿作用のある飲み物

利尿作用のある食べ物に続き、ここでは利尿作用のある飲み物を紹介します。利尿作用のある飲み物にはカリウムが含まれているもののほか、カフェインが含まれているものがあります。飲み物は、食べ物よりも摂取が簡単なため、日々の血圧やむくみの対策に取り入れてみてください。

カフェインを含む飲み物

コーヒーやお茶にはカフェインが豊富に含まれています。

コーヒー

コーヒーを摂取することで利尿作用が得られます。しかし、飲み過ぎによるカフェインの過剰摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性もあるため、飲み過ぎないように注意しましょう。

緑茶

茶葉が原料となっているお茶には、基本的にカフェインが含まれています。緑茶には、カテキンなどの体によい影響をもたらす成分が含まれているほか、利尿作用も期待できます。緑茶のなかでもカフェイン含有量の多いものが玉露です。

カリウムを含む飲み物

カリウムの多い食品を原料として作られる飲み物を紹介します。

ココア

ココアの原料は、チョコレート同様カカオ豆です。そのため、ココアにもカリウムやカフェインが含まれています。

牛乳

たんぱく質の多い食品には、カリウムも多く含まれています。生活習慣病予防や健康増進のためには牛乳100~200g(コップ1/2~1杯程度)が適量であるといわれています。

出典:厚生労働省「生活習慣病予防その他の健康増進を目的として提供する食事の普及に係る実施の手引

豆乳

大豆にはカリウムが豊富に含まれているため、豆乳も利尿作用が期待できる飲み物であるといえます。牛乳が苦手な人は、豆乳を利用してみるとよいでしょう。

トマトジュース

トマトを食べるよりも効率よくカリウムを摂取できるのが、トマトジュースです。トマトジュースは、スープなど料理に活用して摂取するのもおすすめです。

青汁

青汁もカリウムが豊富で、利尿作用の期待できる飲み物です。主に緑色野菜の葉を原材料とし、代表的なものにはケールや大麦若葉などがあります。また、食物繊維やビタミン・ミネラル類も含まれているため、野菜不足の解消にも役立ちます。

ジョイントの健康管理食は塩分平均2.5gで献立作成しています。

ジョイントの健康管理食は管理栄養士監修のもと、塩分平均2.5gで献立を作成しています。
しかし、実際に召し上がっていただけるとわかりますが、薄味でもの足りないということはなく、満足感の得られる献立となっております。
おいしく食べて健康的な体を手に入れましょう。

利尿作用のあるものは高血圧対策やむくみの改善に役立つ

利尿作用のあるものを摂取することは、むくみの改善や高血圧対策への効果が期待できます。利尿に影響する栄養成分は、カリウムやカフェインです。これらの栄養成分を含む食べ物や飲み物を摂取することで、健康づくりに役立てられるでしょう。

健康管理食 多幸源Ⅱ

¥540(税込)

野菜をふんだんに使い、タンパク質や脂質・炭水化物などの栄養バランスを考慮しているので、毎日のお食事から生活習慣を 改善できます。

馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。