キウイを毎日食べると健康や美容に効果あり?栄養成分を詳しく解説! - 健康管理食ジョイント

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2022.04.17

キウイを毎日食べると健康や美容に効果あり?栄養成分を詳しく解説!

キウイを毎日食べると健康や美容に効果あり?栄養成分を詳しく解説!
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

手に入りやすく手軽に食べられるフルーツのキウイですが、毎日食べると健康や美容にどんな影響があるのでしょうか。この記事では、キウイの栄養成分と毎日食べるメリットを詳しく解説します。ほかのフルーツとの違いや、毎日どのくらい食べたらよいかも分かります。
もくじ

キウイに含まれる栄養素とその働き

キウイには多くの栄養素が含まれており、それぞれが体の中でさまざまな働きを担っています。ここでは、キウイに含まれる栄養素とその働きについて解説します。

ビタミン

ビタミンは、体の機能が正常に働くのを助ける物質です。体内では合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。キウイに多く含まれるビタミンを紹介します。

ビタミンC

コラーゲンの合成に関わる栄養素です。コラーゲンは細胞同士をつなぐ役割があり、皮膚や血管、筋肉、骨などを健康な状態に保っています。また、ビタミンCは強い抗酸化作用を持ちます。皮膚のアミノ酸の一種であるチロシンが酸化され、メラニン色素が生成されるのを抑えるため、日焼けの予防に役立つのです。さらに、血管を活性酸素から守り、動脈硬化や心筋梗塞を予防する働きもあります。

ビタミンB6

食品から摂取したたんぱく質を分解してアミノ酸にし、必要に応じて体内のたんぱく質に再合成する過程を助ける働きがあります。また、アミノ酸から脳の神経伝達物質を合成する経路にも作用します。脳が正常に働くためにも、ビタミンB6は欠かせません。そのほか、脂質の代謝や赤血球の合成、免疫系の維持、ホルモンの働きの調整にも関わっています。

葉酸

ビタミンB群の一種で、細胞が増殖するときにDNAの合成を助け、正常な細胞が生まれるよう働きかけています。胎児や乳児期は細胞分裂が最も盛んに行われるため、妊娠中や授乳中の女性には特に重要な栄養素です。また、ビタミンB12とともに赤血球の合成に関わるため「造血のビタミン」とも呼ばれています。さらに、葉酸が動脈硬化の危険因子である「ホモシステイン」の増加を防ぐことも知られています。

ビタミンE

抗酸化作用が強いビタミンで細胞膜に存在し、脂質の酸化を抑えることで老化を予防するといわれています。また、末梢血管を拡張させ血行を促進する働きもあります。さらに、性ホルモンの分泌を促す働きもあり、生殖機能の維持にも関わっているのです。

ビタミンK

血液を凝固させるたんぱく質の合成を助け、止血に重要な役割を果たしています。一方、血管内では血液が凝固するのを防ぐために働いています。また吸収されたカルシウムが骨に沈着するのを助ける働きもあり、健康な骨を作るためにも欠かせないビタミンです。

ミネラル

体を構成する元素のうち、酸素・炭素・水素・窒素以外のものをミネラルといいます。どのミネラルも体内で合成できないため、食事での摂取が必要です。

赤血球中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンに存在し、体中の細胞や組織に酸素を運ぶ役割を担っています。また、体内の酵素の構成成分でもあり、エネルギーの産生や肝臓での解毒を助けています。不足すると貧血になり、疲労感や息切れ、頭痛などを起こすことがあるのです。

ヘモグロビンを合成するために必要な栄養素です。鉄が十分にあっても銅が不足していると、ヘモグロビンが正常に作られず貧血が起こります。また、銅はさまざまな酵素を構成する成分で、エネルギーの産生やコラーゲンの生成、活性酸素の分解などに関わっています。

マグネシウム

カルシウムと同様に、骨や歯の生成を助ける働きがあります。また、全身の細胞で代謝などの生体反応を促す補酵素の成分にもなっています。これらの酵素反応を介して、エネルギー産生やたんぱく質合成を助けているのです。また、筋肉の働きをコントロールしたり、神経の興奮を抑えたり、血圧や体温を正常に保つメカニズムにも関わっています。

カリウム

ナトリウムとお互いに作用し合いながら細胞の水分バランスを調整し、細胞の機能の維持に関わっています。また、腎臓で尿中へのナトリウム排泄を促進するため、食塩のとり過ぎによる高血圧の予防に役立ちます。さらに、筋肉でのエネルギー代謝にも関わり、筋肉や心臓の機能を正常に保っているのです。

食物繊維

人の消化酵素で消化できない成分の総称で、主に植物の細胞壁に含まれています。水に溶けない不溶性と、水に溶ける水溶性の2種類に分類され、キウイには両方がバランスよく含まれているのです。不溶性食物繊維は便のかさを増し、便秘解消に役立ちます。水溶性食物繊維は腸内細菌のエサになり、ぜん動運動を促進する働きがあります。また、血糖値の上昇をゆるやかにする働きや、コレステロールを吸着し体外へ排出することで、血中のコレステロール値を低下させる働きもあるのです。

キウイを食べると期待できる効果

ここでは、キウイを食べることで期待できる効果について解説します。

免疫力を上げる

腸の内側には免疫細胞が集中しているため、免疫力を高めるためには腸内環境を改善することが大切です。キウイに含まれている食物繊維は、腸内環境の改善に役立ちます。また、ビタミンB6やビタミンC、ビタミンE、銅なども免疫細胞の強化に関わる栄養素です。キウイからは、これらの栄養素もとれます。

生活習慣病を予防する

キウイには抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、銅などの栄養素が含まれます。これらの栄養素が血管細胞を酸化ストレスから守るため、動脈硬化を防ぐのに役立つのです。また、カリウムによる高血圧予防、食物繊維による糖尿病などの生活習慣病予防効果も期待できます。

美肌作りに役立つ

キウイは抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEを豊富に含みます。さらに、たんぱく質の合成に役立つビタミンB6も含んでいます。そのため、肌を活性酸素や日焼けから守り、美しく保つ効果が期待できます。

キウイは1日何個まで?

さまざまな栄養素が含まれ、多くの働きが期待できるキウイですが、1日何個を目安に食べたらよいのでしょうか。ここでは、1日の目安量と注意点について解説します。

フルーツの摂取量の目安

1日に何をどれだけ食べたらよいかの目安は、厚生労働省と農林水産省によって作成された「食事バランスガイド」に示されています。この食事バランスガイドによると、果物は100gを「1つ(SV)」とカウントし、1日の目安量は「2つ」とされているため、果物は毎日200gを目安に食べることが勧められています。

フルーツ200gはどれくらい?

食事バランスガイドの「1つ」の目安は、みかんなどの小さい果物なら1個、りんごなどの大きい果物なら半分とされています。キウイは1個で約100gです。1日の目安量はキウイやみかんなどの小さい果物なら2個分、りんごなどの大きい果物なら1個分といわれています。

日本人のフルーツ摂取量は足りていない

2019年の調査によると、日本人におけるフルーツ摂取量の平均は96.4gでした。これは目標とされている目安量の半分以下であり、日本人のフルーツ摂取は足りていないことがうかがえます。

平均の摂取量に毎日キウイを1個食べるようにすれば、不足分をほぼ補えます。

出典:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査

キウイ100gからとれる栄養成分

キウイは緑肉種と黄肉種の2種類があり、品種によって栄養価が異なります。以下は品種ごとの栄養成分と、そのほかのフルーツを比較した表です。

フルーツに含まれる栄養成分(可食部100gあたり)

栄養成分 エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g) 炭水化物(g) カリウム(mg) マグネシウム(mg) 鉄(mg) 銅(mg) ビタミンE(mg) ビタミンK(μg) ビタミンB6(mg) 葉酸(μg) ビタミンC(mg) 食物繊維(g)
キウイ(緑肉種) 51 1.0 0.2 13.4 300 14 0.3 0.10 1.3 6 0.11 37 71 2.6
キウイ(黄肉種) 63 1.1 0.2 14.9 300 12 0.2 0.07 2.5 6 0.14 32 140 1.4
みかん 49 0.7 0.1 12.0 150 11 0.2 0.03 0.4 0 0.06 22 32 1.0
りんご 53 0.1 0.2 15.5 120 3 0.1 0.05 0.1 Tr※ 0.04 2 4 1.4
いちご 31 0.9 0.1 8.5 170 13 0.3 0.05 0.4 2 0.04 90 62 1.4
ぶどう 58 0.4 0.1 15.7 130 6 0.1 0.05 0.1 0.04 4 2 0.5

※Tr:微量

出典:文部科学省「食品成分データベース

キウイの緑肉種と黄肉種を比較すると、ビタミンCは黄肉種に、食物繊維は緑肉種に多く含まれます。

ほかのフルーツとの比較

キウイには、ほかのフルーツに比べてビタミンCが特に豊富に含まれています。ビタミンCの1日の推奨量は100mg(12歳以上男女)であるため、黄肉種であれば1個、緑肉種であれば2個食べると推奨量以上を摂取できます。

また、カリウムやビタミンE、ビタミンB6もほかのフルーツに比べて多く含まれているのです。

キウイのカロリーと糖質

キウイの100gあたりのカロリーは、緑肉種で51kcal、黄肉種で63kcalです。これは、ほかのフルーツと同程度のカロリーといえます。キウイを食べる量が1日1~2個であれば、適切なカロリーの範囲に収まります。痩せるために低カロリーかつ栄養豊富な間食として、キウイは活用できるでしょう。

フルーツの食べ過ぎは健康に悪影響

フルーツは脂質が少なく低カロリーですが、食べ過ぎるとカロリーのとり過ぎにつながります。キウイには有用な成分が豊富に含まれているからといって、食べ過ぎることのないよう注意しましょう。

果糖のとり過ぎに注意

フルーツには果糖が多く含まれます。果糖は体内でブドウ糖に変換され、過剰なブドウ糖は肝臓で中性脂肪に合成されます。そのため、果糖のとり過ぎは血中脂質の増加や肥満を引き起こす恐れがあるのです。

ジュースやゼリーでもいい?

ジュースやゼリーの方が手軽に食べられるため、フルーツの代わりに食べたいと思う人もいるでしょう。しかし、フルーツそのものに比べビタミンや食物繊維は少なく、かつカロリーの過剰摂取を引き起こしやすくなります。果汁100%のジュースであれば不足を補うために利用できますが、ジュースをたくさん飲めばフルーツをとらなくてよいわけではないので注意が必要です。

キウイと一緒に摂取して健康に!

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キウイを食事に取り入れて健康で美しい毎日を過ごそう!

キウイには多種多様な栄養素が含まれ、免疫力の強化や生活習慣病の予防、美容などに役立つフルーツと考えられます。フルーツの摂取量の目安は1日200gといわれていますが、多くの日本人は不足しているのが現状です。不足を補い、健康で美しい毎日を送るために、キウイを食事に取り入れてみましょう。

馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。