健康情報
2022.07.06
1日に必要な摂取カロリーは?計算方法や摂る目安を把握して健康的にダイエットしよう
ダイエットにおける摂取カロリーの計算方法
ダイエットにおける摂取カロリーの計算は、簡単に行えます。具体例も挙げているので、自分に当てはめて計算してみましょう。摂取カロリーを計算するうえでの注意点も解説するので参考にしてください。
目標体重を決める
ダイエットを始める前には、必ず目標体重を決めましょう。目標体重を設定することでゴールに到達するまでに要する期間を把握できるので、モチベーションにつながります。
BMIを参考にする
BMI(Body Mass Index)とは体格指数とも呼び、身長に対して体重が標準かどうかをあらわした指標です。健康診断においては、肥満の判断指標にもなっています。日本肥満学会が定める基準は以下のとおりです。
18.5未満 | 18.5以上25未満 | 25以上 |
低体重 | 普通体重 | 肥満 |
出典:厚生労働省 e−ヘルスネット「BMI」
ダイエット目的であれば、標準体重にあたる「BMI22」を目指しましょう。自分の標準体重の計算方法は、「身長(m)×身長(m)×22」になります。身長160cmの人であれば、「1.6m×1.6m×22=56.32kg」です。仮に現在の体重が60kgであれば、−3.68kgの減量を行うとよいことがわかります。
基礎代謝量を計算する
基礎代謝量とは、安静状態でも消費するカロリー量のことです。摂取カロリーを知るには、まず自分の基礎代謝量を知る必要があります。基礎代謝量の計算方法は、「基礎代謝基準値×体重」で、基礎代謝基準値は以下のとおりです。
基礎代謝基準値(kcal/kg/日)
年齢 | 男性 | 女性 |
20〜29 | 24.2 | 23.2 |
30〜39 | 23.1 | 22 |
40〜49 | 22.5 | 21.1 |
50〜59 | 22.4 | 20.9 |
出典:プロモーションアカデミー「年齢ごとの基礎代謝の計算方法」
たとえば、体重60kgの30代成人女性の基礎代謝量は「60kg×22=1,320kcal」になります。
消費カロリーを計算する
消費カロリーとは、運動などを含めた1日あたりに消費するカロリーのことで、「基礎代謝量×身体活動レベル」で算出できます。身体活動レベルは、日常生活における活動量がどれくらいかをあらわした指標です。
身体活動レベル(18〜64歳)
身体活動レベル | 日常生活の内容 |
(低い)
1.5 |
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 |
(ふつう)
1.75 |
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 |
(高い)
2.0 |
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合 |
出典:日本医師会「1日に必要なカロリー」
それでは実際に計算してみましょう。先程の体重60kgの30代成人女性だと、基礎代謝量が「1,320kcal」でした。この女性が日常生活でまったく運動をしないとすると、身体活動レベルは「1.5」です。したがって消費カロリーは、「1,320kcal×1.5=1,980kcal」になります。消費カロリーさえわかれば、摂取カロリーを求めるのは簡単です。
摂取カロリーを計算する
ダイエット時の摂取カロリーは、消費カロリーから500〜1,000kcalをマイナスした値が理想的です。消費カロリーが1,980kcalであれば、「1,980kcalー(500〜1,000kcal)=980〜1,480kcal」と求められます。つまり、体重60kgで日常まったく運動をしない30代女性の最適な摂取カロリーは980〜1,480kcalです。
基礎代謝量は下回らないようにする
実際に設定する摂取カロリーは、基礎代謝量を下回らないように注意しましょう。基礎代謝量は1日に必要な最低限のカロリー量なので、摂取カロリーがその値を下回ると生命維持に支障をきたします。例の女性だと基礎代謝量が1,320kcalなので、摂取カロリーは1,320〜1,480kcalの範囲内で確保することが理想的です。
ダイエットでは必ずPFCバランスも決めておく
摂取カロリーと同じくらい大切なのが、PFCバランスです。PFCバランスとは、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)の略称になります。これらは三大栄養素とも呼ばれ、食品に含まれる主要な栄養素です。それぞれの栄養素には役割があり、適切なバランスがあります。ダイエット方法の種類は大きく分けて糖質制限と脂質制限です。ここからは、それぞれのPFCバランスを解説します。
糖質制限における1日のPFCバランス
糖質制限における1日のPFCバランスは、以下のとおりです。
たんぱく質 | 脂質 | 糖質 |
30% | 60% | 10% |
出典:FURDI「PFCバランスとは」
糖質制限では、糖質を抑える代わりに脂質を多めに摂取します。仮に摂取カロリーが2,000kcalの人であれば、脂質だけで1,200kcal(2,000×0.6)も食事から摂取することになるのです。ただし、それが糖質制限のメリットなので、摂取量に驚かず食事メニューを組みましょう。
脂質制限における1日のPFCバランス
脂質制限には、明確なPFCバランスが定められていません。しかし、おおよその目安はあるので、以下の表を参考にしてください。
たんぱく質 | 脂質 | 糖質 |
13〜20% | 20〜30% | 50〜65% |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
上記の値は、厚生労働省が発表している「エネルギー産生栄養素バランス」を参考にしています。エネルギー産生栄養素バランスは生活習慣病の予防・改善の目安であり、食事全体の脂質量が抑えられていることが特徴です。そのため、脂質制限でダイエットをするのであれば、上記の値を意識して食事メニューを組みましょう。
ダイエットを継続するうえで知っておくべき5つのこと
ダイエットを成功させるためには、継続することが大切です。ここからは、継続するうえで知っておくべきポイントを5つ紹介します。
痩せるためにはしっかり栄養摂取することが必要
痩せたいからといって、食べる量を減らすことは避けましょう。摂取カロリーが基礎代謝量を下回ると筋肉量が減ったり、エネルギー不足で倦怠感がでたりします。そうなるとダイエットを続けることが辛くなり、結果的に挫折してしまいます。適切な摂取カロリーはしっかりと確保しましょう。
1ヶ月に体重×4〜5%のペースでダイエットをする
ダイエットの減量ペースは、1ヶ月あたりで体重×5%以内が目安です。体重60kgの人であれば、「60kg×0.05=3.0kg以内」になります。急激に体脂肪を落とすダイエットは筋肉や代謝が落ちやすくなり、リバウンドの確率を高めるので、適切な減量ペースでダイエットをしましょう。
男性・女性で体重の落ち幅は異なる
男女間で基礎代謝量や筋肉量といった体の構造が異なるため、体脂肪の落ち幅に差が出るのは当然のことです。男女間で体重の落ち幅を比べるとモチベーションが下がる原因になるので、比較しないようにしましょう。
週ごとの体重変化を意識する
体重は水分や食事の重さによっても数値が変動するため、日単位での体重の変化はそこまで参考になりません。体重の変化をみる際は、1週間ごとの体重の平均値と比較しましょう。
カロリー計算は厳密にやりすぎない
たとえば、摂取カロリーを100〜200kcalオーバーしてしまったことで罪悪感を抱いてしまうと、それがストレスになるかもしれません。正確にカロリー計算をするのは困難なので、おおよその目安に留めましょう。
ジョイント「糖質制限食」で無理のないダイエットがお勧め!!
ジョイントの「糖質制限食」は カロリー250kcal、糖質15g以下
で和洋中豊富な献立25メニューです。
バランスの良い食事、一定の糖質量で無理なくスローダイエットが
お勧めです。
是非1度ご賞味くださいませ!!
摂取カロリーを知り健康維持やダイエットに励もう!
摂取カロリーは、痩せるためには必ず知っておくべき情報です。計算方法を覚えておけば、その先のダイエットでも活用できます。また、摂取カロリーを知ったうえで食事をすれば食べ過ぎを防止でき、健康面においてもよい影響をもたらすのです。この記事で紹介した計算方法を実践して、健康維持やダイエットに励みましょう。
管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。