ダイエット中でも気にせず食べられる!豚肉の部位別のカロリーや調理方法を紹介 - 健康管理食ジョイント

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2022.03.29

ダイエット中でも気にせず食べられる!豚肉の部位別のカロリーや調理方法を紹介

ダイエット中でも気にせず食べられる!豚肉の部位別のカロリーや調理方法を紹介
馬塲 耕造
監修

馬塲 耕造

豚肉をはじめとした肉類は、カロリー制限中は敬遠されがちな食材です。しかし、部位を選べばカロリーを気にせず食べられるうえに、必要な栄養素も補給できます。この記事では、ダイエット中でも食べられる豚肉の部位や調理方法などを紹介します。
もくじ

豚肉にはどんな部位がある?主な部位を紹介

豚肉といってもさまざまな部位があります。まずは、主な豚肉の部位を紹介します。

 

もも

お尻からももにあたる部位です。筋肉が多く赤味中心のヘルシーな部位で、塊肉を焼き豚にしたり薄切りにしてしゃぶしゃぶにしたりとさまざまな料理に活用できます。

バラ

三枚肉とも呼ばれるあばら骨付近の肉で、骨付き部分はスペアリブと呼ばれています。赤味と脂身が層になっている部位で、他の部位と比較すると脂身の多い部位です。角煮や焼き肉のほか、薄切り肉は炒め物にも適しています。

ロース

背中にあたる部位です。赤身中心ですがきめが細かく、柔らかい肉質が特徴です。脂身も適度にあり、ポークソテーや生姜焼き、トンカツなどに活躍します。

肩ロース

肩に近くよく動かす部位のため、もも肉同様筋肉の多い部分です。赤味と脂身のバランスがよく、ロースよりもコクのある味わいがあります。炒め物、揚げ物、煮込みなどさまざまな料理に重宝します。

ヒレ

脂身が少なく、柔らかいのが特徴のヒレ肉は一頭からごく少量しかとれないため、とても貴重な部位です。カツやソテーなど油を使った料理に良く合いますが、基本的にはどんな調理方法でも美味しく食べられます。

その他

内臓肉、いわゆるホルモンと呼ばれる部位です。

レバー

独特の風味があるため好みの分かれる部位ですが、栄養も豊富な部位として知られています。火を入れすぎないことが、美味しく食べるための調理のコツです。

カシラ

こめかみから頬にかけての部位です。よく動かす部位なので脂が少なく、歯ごたえのある食感と旨味が特徴です。

タン

牛タンの方がなじみがあるかもしれませんが、豚のタンもあります。やや硬めの食感ですが、値段も手ごろで旨味があるため人気のある部位です。

どの部位がダイエット向き?豚肉のカロリーや糖質量

それでは、豚肉のカロリーや糖質、脂質などの含有量を見ていきましょう。どの部位がダイエットに向いているのでしょうか。牛肉や鶏肉とも比較してみますので参考にしてください。

豚肉のカロリー・糖質や脂質など(部位別)

豚肉の部位別のカロリーや糖質、たんぱく質、脂質の含有量は以下のとおりです。

豚肉の部位別カロリー・糖質含有量(100gあたり)
豚肉の部位 カロリー(kcal) 糖質(g) たんぱく質(g) 脂質(g)
豚もも(脂身つき/生) 171 0.2 20.5 10.2
豚もも(赤肉/生) 119 0.2 22.1 3.6
豚肩ロース(脂身つき/生) 237 0.1 17.1 19.2
豚肩ロース(赤肉/生) 146 0.1 19.7 7.8
豚ロース(脂身つき/生) 248 0.2 19.3 19.2
豚ロース(赤肉/生) 140 0.3 22.7 5.6
豚バラ(脂身つき/生) 366 0.1 14.4 35.4
豚ヒレ(赤肉/生) 118 0.3 22.2 3.7
豚レバー(生) 114 2.5 20.4 3.4
豚タン(生) 205 0.1 15.9 16.3

同じ部位でも、脂身があるかないかによってカロリーが異なることが分かります。カロリーが低い部位は赤味中心で、たんぱく質の含有量が多く、脂質が少ないことが特徴であるといえるでしょう。内臓肉であるレバーも低カロリーです。こうして比較してみると、豚もも肉の赤身や豚ヒレ肉が、ダイエットに適していると考えられます。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

牛肉や鶏肉と比較!豚肉のカロリー・たんぱく質・脂質

豚肉、牛肉、鶏肉のどれが一番ダイエット向きなのかについて、疑問を持ったことのある人も多いかもしれません。どの肉にもある部位「もも肉」のカロリーなどを比較してみましょう。

豚肉・牛肉・鶏肉のカロリー・たんぱく質・脂質(100gあたり)
肉の種類 カロリー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
豚もも(脂身つき/生) 171 20.5 10.2
豚もも肉(赤肉/生) 119 22.1 3.6
牛もも肉(輸入牛肉/脂身つき/生) 148 19.6 8.6
牛もも肉(輸入牛肉/赤肉/生) 117 21.2 4.3
鶏もも肉(皮つき/生) 190 16.6 14.2
鶏もも肉(皮なし/生) 113 19.0 5.0

豚肉、牛肉、鶏肉の間に大きな差は見られませんが、鶏肉の皮を含め脂身つきであることが、カロリーの高さにつながっているといえるでしょう。どの肉がダイエット向きかということを考えるよりも、脂質の少ない部位を選ぶことが重要です。

 

 

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

豚肉に含まれる栄養素

豚肉には、ダイエット中でも摂取しておきたい栄養素が豊富に含まれています。ここでは、豚肉に含まれる栄養素について解説します。

たんぱく質

豚肉にはたんぱく質が含まれています。とくに脂身の少ない部位に豊富に含まれる傾向にあるのです。たんぱく質は炭水化物、脂質とともに体に必要なエネルギーをつくり出します。また、筋肉や皮膚、毛髪の材料となったりホルモンなどを構成する成分となったりする栄養素です。

1日あたりのたんぱく質の摂取推奨量は、成人男性で60~65g、成人女性で50gとされています。

出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

豚肉のたんぱく質は「良質なたんぱく質」

豚肉は、良質なたんぱく質を含む食品です。良質なたんぱく質を含む食品とは、必須アミノ酸が豊富、かつバランスよく含まれている食品のことを指します。

必須アミノ酸は体内で合成できないため、食べ物から摂取しなければなりません。

必須アミノ酸がバランスよく含まれているかどうかを表す指標が「アミノ酸スコア」です。アミノ酸スコアが100に近いほど良質のたんぱく質であるとされており、豚肉はアミノ酸スコアが100となる食品のひとつです。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「良質なたんぱく質」

たんぱく質はダイエットに重要な栄養素

ダイエット中に摂るべき栄養素なのが、たんぱく質です。体重と一緒に筋肉が落ちてしまうと、それに伴い消費カロリーも低下し、ダイエットに支障をきたしてしまいます。そのため、たんぱく質をしっかりと摂取して筋肉量を維持することは、ダイエットを成功させるための重要なポイントです。

脂質

エネルギーのもととなるほか、細胞膜やホルモンの構成成分となるなど重要な役割を担っています。摂り過ぎると中性脂肪として体内に蓄積されるため、ダイエット中には敬遠されがちな栄養素です。しかし、極端に減らしてしまうと以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 乾燥肌
  • 便秘
  • ビタミン不足などによる体調不良

脂質には便通を良くする潤滑油のような働きがあるため、控えすぎると便秘を引き起こす原因となります。また、油に溶けることで吸収率がアップするビタミンA・D・Eなどの脂溶性ビタミンの不足にもつながります。ダイエット中はなるべく避けたい脂質ですが、適度に摂取しておくことが大切です。

ビタミンB群

豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群は、体内のさまざまな代謝に関わる酵素の働きをサポートしており、とくにエネルギー代謝には欠かせない成分です。

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • 葉酸
  • ビオチン

これらの8種類のビタミンB群のうち、豚肉にはビタミンB1、ビタミンB6が多く含まれています。

ビタミンB1

糖質の代謝に不可欠な栄養素が、ビタミンB1です。ビタミンB1は、食事から摂取した糖質を分解し、エネルギーをつくり出す酵素の手助けをしています。ダイエット中にも十分に摂取しておきたいビタミンです。

ビタミンB6

ビタミンB6もエネルギーの代謝に関わるビタミンです。なかでもたんぱく質を構成するアミノ酸の代謝を助ける成分でもあるため、たんぱく質の摂取量が多ければ多いほど、必要量も増加します。またビタミンB6は免疫機能を維持したり、皮膚の抵抗力を高めたりするほか、ヘモグロビンの合成にも関わっています。

豚肉をダイエットに活用する方法

体に不可欠な栄養素を摂取できる豚肉は、ダイエット中でも摂取したい食品のひとつです。ここでは、豚肉をヘルシーに食べる方法などについて解説します。

脂身の少ない部位を選ぼう

豚肉をヘルシーに食べるには、脂身の少ない部位を選ぶことが大切です。おすすめの部位と食べ方を紹介します。

ヒレ

豚肉のなかで、もっともカロリーの低い部位です。

脂が少なくあっさりとしているため、どんな味付けでも合います。ボリュームのある料理を食べたいときにはにんにく風味のソテー、よりヘルシーに食べたいときはトマト煮込みなど、好みの味付けと調理方法で味わってみてください。

もも

脂身が少なめで弾力のあるもも肉は、ヒレに次いでヘルシーな部位です。炒め物や豚汁、カレーなどに使用するのが定番ですが、ダイエットに活用するなら薄切りでしゃぶしゃぶにするのがおすすめです。豚肉の旨味としっかりとした食感が楽しめるでしょう。

ヘルシーな調理法で食べよう

ヘルシーな部位を選んだら、調理方法にもこだわってみましょう。

茹でる

豚肉は茹でるとカロリーを抑えられるため、しゃぶしゃぶやゆで豚がおすすめです。簡単に作れるうえに、ソースやたれの種類を変えるだけで、さまざまなバリエーションが楽しめます。

焼く

茹でるよりも脂を落とせるといわれています。水よりも油で加熱したほうが高温になり、肉の脂をより溶かせるためです。好みの調味料や香辛料を使ったポークソテーなどがおすすめです。

煮込む

煮込んだ料理を汁ごと冷ますと浮いた脂が固まり、簡単に取り除けます。この方法を実践するには、食べる前日に作るのがポイントです。

味付けや調味料の使い方に注意しよう

ヘルシーな部位を選んでも、調理に油を使い過ぎてしまったり味付けが濃すぎたりしてしまうと、カロリーがかさんでしまいます。マヨネーズなど油を多く含む調味料や、砂糖・みりんなどを使い過ぎないようにしましょう。また、濃い味付けにしてしまうと食が進み、食べ過ぎてしまう可能性があるため、ダイエット中の食事では薄味に仕上げることも重要です。

例えば、おすすめ料理の豚肉のしゃぶしゃぶは、ごまだれよりぽん酢がおすすめです。また、サラダのドレッシングはノンオイルにすると、より低カロリーにできるでしょう。

豚肉と相性の良い栄養素を含む食材を取り入れよう

豚肉にはダイエットに必要なタンパク質やビタミンB群が豊富に含まれています。これらのほかにもダイエット中に積極的に摂っておきたい栄養素を一緒に取り入れて、ダイエットに活用しましょう。

豚肉に含まれるたんぱく質と相性の良い栄養素

豚肉に豊富に含まれるたんぱく質と相性の良い栄養素は、実は糖質であるといえます。

たんぱく質は筋肉やエネルギーをつくる栄養素ですが、エネルギー源として利用してしまうと筋肉の材料になりません。たんぱく質を筋肉の材料として使うためには、エネルギー源として使われる糖質の存在が重要なのです。

ダイエットでは敬遠されがちな糖質ですが、豚肉のたんぱく質をダイエットに活かしたいなら、控えすぎないことがポイントです。以下の糖質を多く含む食品群を摂取すると良いでしょう。

  • 穀類(米、パン、麺類など)
  • いも類
  • 果実類

豚肉に含まれるビタミンB1と相性の良い栄養素

ダイエット中にも十分摂取したいのが、豚肉に豊富に含まれるビタミンB1です。このビタミンB1の吸収を高めてくれる栄養素にアリシンがあります。

ビタミンB1は、糖質をエネルギーにつくり替える過程に欠かせない栄養素ですが、アリシンと結合することでより吸収率が高まります。そのため、糖質を効率よくエネルギーに変換するためには、ビタミンB1を多く含む豚肉と一緒にアリシンを含む食品を摂ることがおすすめです。以下はアリシンを含む食材です。

  • ねぎ・玉ねぎ
  • にら
  • にんにく

豚肉の部位を使い分けてダイエットに活用しよう

豚肉にはさまざまな部位があり、脂が多く高カロリーの部位もあれば、ダイエットに適した脂が少なく低カロリーの部位もあります。また、豚肉にはダイエット中でもしっかりと摂取しておきたいたんぱく質やビタミンが豊富に含まれています。低カロリーな部位を選んだり調理方法を工夫したりして、豚肉をダイエットに活用してみてはいかがでしょうか。

ジョイントのお弁当でバランスの良い食事を

ジョイントのお弁当は豚肉、鶏肉、牛肉をバランス良く使用しています。

意外と不足しがちなたんぱく質も手軽に摂取できます。一度試してみてはいかがでしょうか。

馬塲 耕造
監修株式会社ジョイント
監修馬塲 耕造

管理栄養士馬塲 耕造

1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。