健康情報
2022.02.09
ストレス解消に効果的な食べ物って?イライラを緩和させる食べ物を大調査
- もくじ
食べ物でストレス解消ができる?
ストレス社会といわれる現代では、不規則な生活による体調不良や心の不安などのストレスを感じている人も多いかもしれません。そんなストレスを上手く解消するために、毎日摂取する「食べ物」とストレスとの重要な関係について解説します。
ストレスと食べ物の密接な関係
「美味しい食べ物でお腹と心が満たされて、気持ちも前向きになった」という経験をした人もいるかもしれません。食べ物を食べると気持ちが満たされ、それだけでもストレスが軽減される場合もあります。
しかし、さらに注目したいのは食べ物に含まれる栄養素です。効果がある栄養素を知っておけば、日々の食事が効果的にストレス解消につながります。
健康的な食べ方がストレス解消の秘訣
ストレス解消には、栄養素に注目するとともに食べ方を工夫することも大切です。ストレスが溜まってくると、好きなものばかり食べたり、食が細くなったりと食習慣が乱れ、さらに拍車をかける危険があります。朝食、昼食、夕食をバランスよく食べることで体が健康な状態になり、ストレスをためにくくなります。食べ物や食べ方に気を付けることで、ストレスを和らげられる点にも注目しておきましょう。
ストレス解消に作用する注目の栄養素
栄養素の中には、特にストレス解消に力を発揮してくれるものがあります。ここでは、ストレス解消に役立つ栄養素と、どのように作用してくれるかをチェックしていきます。
幸せホルモンを作る「トリプトファン」
トリプトファンは、必須アミノ酸の一つであり、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという脳内の神経伝達物質を作ってくれます。この幸せホルモン(セロトニン)は、感情の起伏を和らげる働きがあり、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
脳は緊張状態になると、セロトニンを分泌してリラックスしようとします。そのときに、日頃からトリプトファンを多く含む食べ物を摂っているかが重要になるのです。
抗ストレスホルモンを作る「ビタミン類」
抗ストレスホルモンを作るために必要な栄養素です。特にビタミンB群やビタミンCは、抗ストレスホルモンの生成に大量消費されます。日々の食べ物から積極的にビタミン類を摂取しましょう。
ビタミンB群
脳の中枢神経の機能を安定させる作用があるため、ストレスからくる不安やイライラを落ち着かせる効果が期待できます。またビタミンB1は食べ物に含まれる糖質をエネルギーに変える際に必要なので、不足するとエネルギー不足になり体の疲れやイライラを感じやすくなるのです。
ビタミンC
免疫力の強化や抗酸化作用などがあり、健康的な体作りにも役立ちます。大量に摂取しても数時間で排出されてしまうので、食べ物からこまめに摂取するように意識しておきましょう。
緊張や不安を緩和する「ポリフェノール」
強い抗酸化作用があるだけでなく、不安や緊張感を緩和してくれる作用があります。ストレスを感じたときはポリフェノールを多く含む食べ物を摂って、気分を落ち着かせましょう。
イライラを落ち着かせる「カルシウム」
カルシウムは、神経や筋肉の働きに作用するミネラル成分で、神経の興奮と深い関わりがあるとされています。カルシウムが不足するとイライラすると、いわれることもあります。ストレスを感じたら、神経の興奮を安定させて心を落ち着かせてくれるカルシウムを含む食べ物を、摂取するのもおすすめです。
心を落ち着かせる「マグネシウム」
マグネシウムは、神経の伝達を整えてくれる作用があり、興奮を抑えてストレスを緩和してくれる役割があります。カルシウムの吸収を高める働きもあるので、マグネシウムが不足すると、カルシウム不足にもつながってしまいます。ストレスを引き起こさないためにも、日々の食べ物からマグネシウムが摂取できるように心がけておきましょう。
成分に注目!ストレス解消に効果的な食べ物とは?
ストレス解消に役立つ栄養素がどんな食べ物から摂取できるかについても、注目しておきましょう。ストレスを感じたときだけでなく、ストレスをためないような食生活を意識しておくことも大切です。
ここからは、ストレス解消に作用する栄養素が豊富な食べ物について紹介します。
トリプトファンが摂れる「乳製品」
幸せホルモンの生成に役立つトリプトファンは、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品に多く含まれています。トリプトファンは体内では生成できないため、食べ物から積極的に摂取しなくてはなりません。乳製品以外にも、豆腐や味噌などの大豆製品やバナナ、卵、ナッツ類にも多く含まれています。食事やおやつを摂る際にはこれらの食べ物を上手く組み合わせて、無理なく摂取できるように心がけておきましょう。
ビタミンが豊富な「旬の野菜」
野菜の中でも特に旬のものは栄養価が高く、ストレス解消に役立つビタミンも多く含まれています。春はキャベツや玉ねぎ、夏はきゅうりやなす、かぼちゃ、秋はきのこ、冬はほうれん草など季節の野菜を積極的に取り入れましょう。
ちなみにビタミンB群は野菜だけでなく、豚肉やレバー、卵などにも多く含まれています。
ポリフェノールが摂れる「カカオ製品」
気分を落ち着かせてくれるポリフェノールは、カカオに多く含まれています。カカオ製品といえば、チョコレートやココアが有名です。中でもカカオの含有率が高いダークチョコレートを選ぶと、ポリフェノールの摂取に役立ちます。ストレス解消のためにこまめに休憩時間をとり、手軽に食べられるチョコレートやココアを飲んでほっと一息つくのも有効です。
カルシウムが豊富な「小魚」
魚の骨も丸ごと食べられる小魚は、カルシウムの摂取に有効な食べ物といえます。しらすやししゃも、桜えびは、魚を丸ごと食べられるのでおすすめです。また、ちりめんじゃこのような干した魚は、カルシウムだけでなくビタミンも豊富なのでストレス解消に役立ちます。おつまみやおやつに小魚を食べれば、手軽にカルシウムを摂取できます。
マグネシウムが摂れる「ナッツ類」
ストレス解消に役立つマグネシウムは、ナッツ類に多く含まれています。ナッツ類はマグネシウムをはじめとしたミネラル分が豊富で、栄養補給におすすめの食べ物です。気軽につまみやすいので、常備しておくとよいでしょう。特にアーモンドやカシューナッツ、かぼちゃの種にマグネシウムが多く含まれています。
ストレス解消に逆効果な食べ物とは?
ストレスを感じたときに控えておきたい食べ物もあります。一見ストレス解消につながりそうな食べ物も、栄養素や含まれる成分によっては逆効果になる場合があるので注意しておきましょう。
カフェインを含む食べ物
ストレス解消のために飲みたくなるコーヒーや紅茶、疲れたときに飲むエナジードリンクには、カフェインが含まれています。適度な量であれば緊張感を和らげる効果もありますが、摂りすぎると神経が高ぶりイライラを引き起こしやすくなるのです。カフェインにはリラックス効果や脳を覚醒させる作用があるため、仕事や勉強中の休憩に適度にとることは問題ありません。ですが、過剰に摂取すると逆に疲労感を感じる場合もあるので、注意しましょう。
糖質や脂質が多すぎる食べ物
ストレスを感じたら、甘いものや油っぽいものが食べたくなるという人も多いかもしれません。糖質や脂質を含む食べ物も適度に摂ればストレス解消につながる場合もありますが、摂りすぎには注意が必要です。糖質や脂質を代謝する際、抗ストレスホルモン作りに必要なビタミン類を大量に消費してしまうからです。
ストレスがたまって暴飲暴食をすると、いつの間にか糖質や脂質を摂りすぎてしまうこともあるので注意しましょう。
ストレス解消となる栄養素がしっかり摂れるのはジョイントの健康管理食!
ジョイントの健康管理食は管理栄養士が献立作成した栄養バランスの良い御膳です。
現代社会において防ぐことのできないストレスをお食事で少しでも解消してみませんか?
是非一度お試しください。
管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。