健康情報
2022.03.24
アミノ酸スコア100の食品って?数値の高い食材を組み合わせてバランスの良い食事をしよう
- もくじ
アミノ酸スコアとは
人間が摂る食品には、アミノ酸スコアという指標が存在します。一般的にアミノ酸スコアが高いほど体によいとされています。まずは、アミノ酸スコアについて説明しましょう。
数十種類あるアミノ酸のバランスを示した指標
アミノ酸スコアとは、たんぱく質を構成しているアミノ酸のバランスが、人間にとってどれくらい有用なのかを表した指標です。たんぱく質内のアミノ酸は、食品によって含有量や構成が違います。1〜100の数値で評価され、数値が高いほど良質なたんぱく質を意味します。
スコアが高いほど良質なたんぱく質
一般的にアミノ酸スコアの高い食品ほど、良質なたんぱく質であることを意味します。主に肉・魚・卵などの高たんぱく食品と呼ばれる食材はスコアが満点の100で、人間にとって必要不可欠なたんぱく源です。
リジンなどの必須アミノ酸は食事でしか摂取できない栄養素
アミノ酸には必須アミノ酸と非必須アミノ酸の2種類があります。必須アミノ酸とは、人間の体内で作り出せない9種類のアミノ酸で、食事によってしか摂取ができません。非必須アミノ酸は体内でも生成ができるアミノ酸で、必ず摂取しなければならないわけではありません。
アミノ酸スコアは、必須アミノ酸の含有量も評価の対象となっており、スコア100とは、必須アミノ酸を多く含んでいるという意味です。人間は特にアミノ酸であるリジンが少ないといわれています。リジンは必須アミノ酸の一種で、アミノ酸スコアが高い食品にしか含まれないことが多い栄養素です。
アミノ酸スコアの計算方法
アミノ酸スコアは以下の方法で評価されています。
食品たんぱく質の第一制限アミノ酸含有量(mg/g:たんぱく質)÷アミノ酸評定パターン当該アミノ酸含有量(mg/g:たんぱく質)×100
実際に食材を選ぶときは、計算式ではなくアミノ酸スコア自体を参考にするとよいでしょう。計算式にある第一制限アミノ酸とは、その食材の中で一番含有量が少ない必須アミノ酸のことです。アミノ酸スコアは「一番少ない必須アミノ酸と人間に必要なアミノ酸との割合を表したもの」と覚えておきましょう。
そもそもアミノ酸ってなに?
アミノ酸とはたんぱく質を構成する栄養素です。たんぱく質は数百種類あるアミノ酸から構成されています。自然界には約500種類のアミノ酸が存在しますが、生物によって使われる種類は異なります。人間は20種類のアミノ酸で構成されており、その中のいくつかは食事によってしか摂取できません。
アミノ酸の働き
アミノ酸は主に臓器や筋肉を生成するのに用いられます。加えて、一部のアミノ酸には以下の効果などをもたらすものもあります。
- エネルギーの代謝や成長ホルモンを促進させる
- 免疫力の材料になる
- 脳をリラックスさせる
- 集中力をアップさせる
アミノ酸スコアが100の食品
ダイエットや筋トレ目的で積極的にたんぱく質を摂るなら、アミノ酸スコア100の食品を食べるのがおすすめです。スコアの高い方が体作りに効果的で、少ない量でも効率よく筋肉をつけられます。ここでは、アミノ酸スコアが100の代表的な食品を紹介します。
食品別アミノ酸スコア一覧
以下は、日常でよく使う食品別のアミノ酸スコア一覧です。
食品 | アミノ酸スコア(1〜100) |
鶏肉 | 100 |
鶏レバー | 100 |
豚肉 | 100 |
牛肉(もも) | 100 |
アジ | 100 |
イワシ | 100 |
サケ | 100 |
カキ | 100 |
ホタテ | 100 |
車海老 | 100 |
鶏卵 | 100 |
牛乳 | 100 |
精白米 | 93 |
玄米 | 100 |
食パン | 51 |
中華麺(生) | 53 |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)アミノ酸成分表編」
この一覧から、日常的に食べる食品にはアミノ酸スコア100のものが多いことがわかります。
一緒に摂ることで効果がアップする栄養素
アミノ酸スコアが低いからといって、その食品のたんぱく質が不足していることはありません。スコアの低い食品でも、他の成分と一緒に摂取することで吸収率や効果がアップするものもあります。たんぱく質を摂るときは、以下の成分を持つ食材も一緒に食べるようにしましょう。
ビタミンC
必須アミノ酸と同じように、人間の体内では生成できない栄養素です。骨やアキレス腱など結合たんぱく質であるコラーゲンを生成するのに使われ、丈夫な体作りには欠かせません。また、血管の強化や抗酸化作用などの効果もあるので、筋肉以外の部分を丈夫にするのにも有用です。
ビタミンE
たんぱく質と一緒に摂取することで効果を発揮する栄養素です。主に血行促進に効果があり、良質な脂肪を持つ食材に多く含まれています。代表的な食品ではアーモンドやカボチャ、うなぎに多い栄養素です。ビタミンEは吸収時にたんぱく質とくっつくことで吸収率がアップします。たんぱく質をたくさん摂取するなら、ビタミンEも一緒に摂るのがおすすめです。
ビタミンB6
摂取したたんぱく質を代謝するのに欠かせないのが、ビタミンB6です。吸収したたんぱく質を効率よく体内に行き渡らせる働きがあるので、疲労回復や筋肉の修復スピードを早めてくれます。また、免疫機能を正常に保つ働きを持つので、病気に強い体作りにも欠かせません。ビタミンB6は主に、にんにくやごまに多く含まれています。
アミノ酸スコア100食品の注意点
アミノ酸スコア100の食品であっても、いくつか注意しないといけない点があります。実際に食事に取り入れるときは、以下の点に注意しましょう。
実際の含有量は考慮されていない
全ての食品には吸収率が存在します。吸収率とは、摂取した栄養が実際に体内に吸収される割合のことです。アミノ酸スコアが100の食品であっても、実際にどれくらい吸収できるかは食品や他の食品の組み合わせによります。食事に取り入れる際は、吸収率や含有量にも注目しましょう。
スコアが低い食品でも組み合わせ次第で栄養がアップする
アミノ酸スコア100の食品は、栄養面でみればとても魅力的です。しかし、スコアの低い食品であっても、他の食品との組み合わせ次第では効果がよりアップすることができます。たんぱく質を摂取するときはアミノ酸スコアだけにこだわらず、「食べ合わせ」にも注目しましょう。健康な体作りには、栄養バランスの整った献立が欠かせません。
プロテインは他の栄養量にも注意!
筋力アップに効果があるサプリメントのプロテインは、豊富な栄養とたんぱく質が含まれているアミノ酸スコア100の食品です。しかし、普段の食事に追加してプロテインも飲むと、栄養過多やカロリーオーバーで太ってしまいます。良質なたんぱく質である点は魅力的ですが、栄養が豊富な分、使用方法には注意しなければいけません。
プロテインは運動の後に飲むのが基本ですが、飲んだ分ほかの食事量を控える必要があります。カロリー計算と栄養量をしっかり管理できる人でないと、プロテインはかえって体に悪い食品になってしまいます。
アミノ酸スコアの高い食品で丈夫な体を作ろう!
人間にとってアミノ酸は必要不可欠な栄養素です。アミノ酸スコアは、高いほど良質なたんぱく質を摂取できます。しかし低い食品であっても、他の食品と組み合わせすることで栄養がアップします。摂取時には注意点もあるので、正しく摂取して健康で丈夫な体を作りましょう。
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管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。