食事療法
2022.06.27
食べ順ダイエットで太りにくい体へ!その効果や正しいやり方のポイントとは
食べ順ダイエットとは
食事の食べる順番を変えることによって太らなくなるダイエット法です。食べ過ぎや血糖値の急激な上昇を防いでくれる効果があり、近年注目が集まっています。ダイエットによくある糖質制限やカロリー制限をしなくていいのが特徴で、誰でも実践できます。
糖質の少ないものから順番に食べる食事法
食べ順ダイエットでは、献立の中で一番糖質の少ない料理から順に食べるようにしましょう。食事で摂る栄養素は、最初に食べたものの吸収率が一番高くなります。米やパンなどを最初に食べると糖質が一番吸収されるため、太りやすいです。
食べ順ダイエットを行う際は主食と主菜、副菜を揃え、野菜をメニューに含めるようにしてください。食パンとコーヒーだけ、白米とみそ汁だけなどの少ない品目の組み合わせでは実践が難しい点に注意しましょう。
最初に野菜から食べるのが基本
野菜は糖質が少なく、食物繊維が豊富な食べ物です。食物繊維には、血糖値が上昇する速度を抑えたり血中のコレステロール値を下げる働きがあります。そのため、最初にサラダやおひたしなどの緑黄色野菜を食べるのが、食べ順ダイエットの基本になります。
食べる順番を変えるメリット
食べる順番を変えると、たくさんのメリットがあります。ダイエットだけでなく健康にも効果があるので、肥満気味でない人にもおすすめです。
食べ過ぎを防ぎ摂取カロリー量を抑えられる
最初に野菜を食べることによって腹もちがよくなり、食べ過ぎを防げます。また、食べ順ダイエットでは最後に主食を食べるので、おかわりが欲しくなくなります。
血糖値の上昇が緩やかになる
食べ順ダイエットは、血糖値にもいい効果をもたらします。最初に糖質の少ない食品を取ることで、食後の血糖値が抑えられる「セカンドミール効果」を得られます。また、野菜を最初に食べることで、食物繊維が血糖値の上昇を抑えてくれるのです。
栄養バランスが整う
肉と魚、野菜、炭水化物がうまくセットになる食べ順ダイエットは、栄養の面でもおすすめです。食べ順ダイエットでは、主食・主菜・副菜の組み合わせが必要です。品目の多い食事を用意することによって、栄養バランスも自然と整います。
効率よく栄養を吸収できる
食べ順ダイエットは、栄養の吸収率をアップしてくれます。最初に野菜を食べるとミネラルやビタミンが一番吸収されるので、その後摂取したたんぱく質や糖質がうまく体内に行き渡ります。
食べ順ダイエットの正しいやり方
食べ順ダイエットでは、用意する献立によって食べる順番を工夫しなければなりません。この章では、食べ順ダイエットの正しいやり方を解説します。
1番目に野菜の多いサラダや汁物を食べる
野菜から食べるのは食べ順ダイエットでは必須ですが、さまざまな形の料理があります。漬物や汁物、サラダなど複数の野菜料理があるときは以下の順番で食べるのがおすすめです。
- サラダ(生野菜)
- 漬物
- 汁物(火の通った野菜)
食べ過ぎの防止を優先したい場合は、満腹感を得やすい汁物を先に食べてください。ただし、ジャガイモやにんじん、さつまいもなどの糖質が多い野菜は、後回しにしましょう。
2番目に肉や魚などたんぱく質の多い主菜を食べる
野菜の後は肉や魚、卵、大豆などの、たんぱく質の多い主菜系を食べましょう。主菜を食べる場合は以下の順番で食べるのがおすすめです。
- 大豆などの植物性たんぱく質
- 肉・魚・卵などの動物性たんぱく質
植物性のたんぱく質を持つ食品は食物繊維が含まれているので、血糖値の上昇抑制や食べ過ぎ防止に効果があります。具材の多い炒め物や付け合わせがある場合は、野菜を先に食べるようにしましょう。
最後にごはんなど炭水化物を食べる
主食のごはんやパンは最後に食べましょう。白米や食パンではなく、食物繊維の多い玄米や全粒粉のパンをチョイスするとより効果が上がります。
食べ順ダイエットのポイント
食べ順ダイエットには決まった順番がありますが、効果をうまく引き出すためのポイントがあります。より効果的に食べ順ダイエットを行う場合は、以下のポイントを意識しましょう。
一汁三菜形式の食べ方が効果的
一汁三菜は、汁物、主菜、主食、副菜の4品目で構成される基本的な献立の組み方です。栄養バランスが整いやすく、野菜・主菜・主食全て揃います。洋食や中華で一汁三菜を取り入れる場合は、以下の組み合わせが考えられます。
- 洋食:サラダ、パン、スープ、メイン
- 中華:ラーメン、野菜と肉の炒め物
よく噛んでゆっくり食事をする
食べ順ダイエットでは、野菜を時間をかけてよく噛んで食べるのがおすすめです。後の主菜や主食のときに満腹感を感じて、食べ過ぎを防止できます。脳の満腹中枢の刺激は時間がかかるので、あまり早く野菜を食べてしまうと効果が薄れてしまいます。
また、サラダなどの生野菜料理は消化効率が悪いため、よく噛んで吸収しやすい形にしなければなりません。時間をかけて食事すること自体も血糖値の上昇を抑える効果があるので、あせらずゆっくり食べましょう。
おかわりや早食いは避ける
食べ順ダイエットは食事制限ではないため、カロリーオーバーには注意が必要です。太りにくい食事法だからといって、大量に食べてしまっては意味がありません。特にごはんやパンのおかわりは、カロリーオーバーの原因です。あくまで標準的な量でないと効果がない点には注意しましょう。
また、時間がないからと早食いするのも避けてください。いくら食物繊維を先に摂ったとしても早食いすると血糖値が急激に上がるので、全てが台無しになります。
好きな順番で食べられないのがデメリット
食べ順ダイエットの唯一のデメリットが「食べ方が決まっていること」です。最初に野菜を食べて、その後主菜、主食の順番に食べます。ダイエットでは大切ですが、それでは食事が楽しくない人もいることでしょう。
栄養バランスの整った冷凍弁当を上手に活用する
株式会社ジョイントの健康管理食は管理栄養士監修のお食事です。栄養バランスの整った食品を利用するのも一つの手です。食べるときにレンジであたためるだけで簡単!食べ終わった容器もすすいで捨てるだけで洗い物の時間も短縮。バラエティーも豊富で、ダイエットも無理なく続けることが可能です。
食べる順番を変えるだけでもダイエット効果はある!
食べ順ダイエットは運動や食事制限をする必要がない、簡単なダイエット方法です。正しいやり方で食べ順ダイエットを行うと、血糖値の上昇を抑えて脂肪が付くのを防止できます。ポイントを押さえて食べ過ぎや早食いに注意しながら、試してみてください。
管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。