健康情報
2022.05.24
朝ごはんを食べないといけない理由を解説!抜くとどんな影響が?重要な役割を知っておこう
- もくじ
眠っている身体を起こすスイッチ!朝ごはんの重要性
朝ごはんは栄養を補給するだけでなく、眠っている脳を起こすスイッチともいわれています。まずは、朝ごはんの重要性について解説します。
朝ごはんで体内時計を整える
私たちが健康的な生活を送るためには、1日3食バランスの取れた食事を摂取することが重要です。体内には、生まれつき体内時計が備わっています。これを概日リズム(サーカディアンリズム)と呼び、24時間を1周期として生活リズムを整える役割をしているのです。朝ごはんを食べると眠っている身体と脳を起こし、概日リズムがリセットされて1日がスタートします。
朝ごはんを食べないといけない理由と役割
朝ごはんは目覚めのスイッチの役割以外にも、重要な働きがあります。ここでは、朝ごはんが身体に与える効果と食べるべき理由を解説します。
不足しているエネルギーを補給する
ヒトは、就寝中に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは代謝に関わり、糖質や脂質からエネルギーを作り出す際にサポートする働きがあります。つまり、就寝中も体内では代謝が繰り返されており、カロリーを消費しているのです。就寝中の約8時間近くは空腹状態のため、起床時はエネルギーが不足しています。朝ごはんで不足しているエネルギーを補給することで、日中の活動がスムーズになるのです。
就寝中に低下した体温を上昇させ、基礎代謝を向上させる
就寝中は身体や脳を休ませるために体温を低下させ、代謝量を少なくします。そのため、起床時は体温、基礎代謝ともに低い状態です。朝ごはんを摂取することで胃腸などの消化器官が食べ物を消化吸収しようと働き、熱が作られます。この働きにより体温が上がり、基礎代謝も上昇するのです。
出典:テルモ株式会社「テルモ体温研究所」
集中力が高まり、仕事のパフォーマンスを向上させる
ヒトの身体の中で1番エネルギーを使う臓器は、脳だといわれています。脳は、ブドウ糖(グルコース)しか栄養源にできません。また、ブドウ糖は体内に蓄えておけず、すぐに不足してしまいます。糖質はブドウ糖に変換されて小腸から吸収され、血液を通って全身へ運ばれます。つまり、朝ごはんを摂取すると糖質の消化吸収が促進し、脳へグルコースが届けられるのです。その結果、集中力が高まり、仕事のパフォーマンスが向上します。
便秘の改善と予防にも効果的
食事を取ると腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進され、排便が促されます。これは食事を取ると起こる生理的反応で、概日リズムに大きく影響を受けるのです。朝ごはん直後はこの蠕動運動が非常に大きく、これを「大ぜん動」といいます。就寝中空腹が続いた状態に朝ごはんを摂取することで大ぜん動が起こって排便が促されるため、便秘の改善や予防に効果的です。
どんなものを食べたらよいの?
ここでは、朝ごはんの効果を最大限に引き出すために必要な栄養素について解説します。
朝ごはんで摂取したい栄養素
理想的な朝ごはんは、主食、主菜、副菜の3点がそろっているメニューです。
炭水化物(主食)
脳のエネルギー源となるブドウ糖は、炭水化物を消化吸収して作り出されます。なかでもお米はゆっくりと消化吸収されて血糖値を緩やかに上げるため、長い時間、安定的にブドウ糖を脳に供給します。安定的に脳にブドウ糖を供給することで集中力が持続し、効率よく勉強や仕事のタスクをこなせるでしょう。
たんぱく質(主菜)
肉と魚、卵に多く含まれている栄養素です。朝ごはんでたんぱく質を摂取すると、子どもの生活リズムの形成や学業成績の向上など、よい影響を与えます。また、朝ごはんにたんぱく質を摂取すると、日中の活動を通して筋肉が維持されるという研究データもあります。
出典:江崎グリコ株式会社 早稲田大学教授 柴田重信「朝食におけるタンパク質の重要性」
食物繊維(副菜)
野菜に多く含まれるミネラルの1種です。腸の蠕動運動を促進させたり、便のカサを増やして排便しやすくしたりする働きがあります。また、糖の吸収を緩やかにする働きもあるため、朝ごはんに取り入れたい栄養素の1つです。サラダやスープで取り入れるのがおすすめです。
ビタミン・ミネラル(副菜)
炭水化物やたんぱく質、脂質といった三大栄養素の代謝に関わります。また、抗酸化作用や美肌効果など、健康的な身体を保つためにも必要な栄養素です。ビタミン・ミネラルの多くは野菜や果物などに含まれています。単品で摂るのではなく、主食、主菜と一緒に摂取するのがおすすめです。
朝ごはんを食べる習慣がない人は?
まずは、朝ごはんを食べる習慣をつけることが大切です。ここでは、朝ごはんを習慣化するためのステップについて解説します。
(1)続けられそうな手軽な朝ごはんから始める
習慣化するには平均66日、約2ヶ月必要といわれています。初めは無理なく続けられる内容にすることがおすすめです。おにぎり1個、コーヒーと一緒にパンを食べるなど、無理のない範囲で続けていきましょう。また、体温や基礎代謝が上昇する、温かい飲み物やスープを一緒に摂るのもおすすめです。
(2)習慣がついたら食べる中身を考える
朝ごはんを食べる習慣がついたら、食事の内容を考えましょう。目玉焼きやウインナーを追加する、パンをサンドイッチに変えてみるなど、少しずつ内容を変更するのがおすすめです。
朝ごはんは心の健康に影響を及ぼす
朝ごはんの摂取は身体だけでなく、心の健康にもよい影響があるといわれています。ここでは、朝ごはんとメンタルヘルスの関係について解説します。
ストレスを感じにくくなる
朝ごはんを食べる習慣がある人は、そうでない人に比べてストレスを感じていない場合が多いという報告があります。また、「イライラする」「集中できない」という訴えが少なく、家族や友人に対して肯定する気持ちが強いという報告もあります。これらのことから、朝ごはんを習慣的に摂取することは心を良好に保つ効果があるといえるでしょう。
朝ごはんをしっかり食べ、心身ともに健康な1日をスタートさせよう!
朝ごはんは1日をスタートさせるスイッチの役割をするだけでなく、集中力の維持や体力を維持する働きもあります。さらに、朝ごはんを習慣的に食べることは心の健康にもよい影響を与えます。主食(炭水化物)、主菜(たんぱく質)、副菜(ビタミン・ミネラル)のバランスを意識し、心身ともに健康な1日をスタートさせましょう。
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管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。