食事療法
2022.03.29
ダイエットに向いているのはどっち?ご飯とパンのカロリーや栄養価を比較!
- もくじ
ご飯・パンのカロリーと栄養価を比較
ご飯・パンの栄養価は以下の通りです。
白米(100gあたり) | 食パン(100gあたり) | |
たんぱく質 | 2.5g | 9.3g |
脂質 | 0.3g | 4.4g |
炭水化物(糖質) | 37.1g(36.8g) | 46.7g(44.4g) |
カロリー | 168kcal | 264kcal |
出典:カロリーSlism
表の通り、ご飯・パンとも糖質がメインの食品です。パンは三大栄養素(たんぱく質・脂質・糖質)の量が多いため、100gあたりのカロリーで比較するとご飯の約1.5倍になります。ご飯・パンともに「ビタミン・ミネラル」といった微量栄養素の量に大きな差はありません。
ご飯はパンに比べてアミノ酸スコアが高い
アミノ酸スコアとは、たんぱく質を構成するアミノ酸のバランスをスコア化したものです。このスコアが高いほど、たんぱく質としての機能が強くなります。アミノ酸スコアは100が最高点であり、ご飯は65、パンは44です。微差ではありますが、ご飯に含まれるアミノ酸はパンに比べて良質といえます。
出典:森永製菓 「ご飯のタンパク質量について」
3つの項目で比較!ダイエットに向いているのはどっち?
ご飯やパンの栄養成分からダイエットに向いている食品は、ご飯だと分かりました。ご飯はパンよりもカロリーが低いことはもちろんですが、ほかの要素も関係しています。
腹持ちの良さ
腹持ちの良さは、内臓での消化時間によって決まります。消化時間が長ければ腹持ちが良くなり、短ければ腹持ちが悪くなります。パンに含まれる小麦粉は消化時間が短いですが、ご飯はゆっくりと消化吸収されるのでパンに比べて腹持ちが良いです。腹持ちが良ければ空腹感も感じにくくなるため食事量が減り、摂取カロリーも制限されるのでダイエットに繋がります。
おかずの種類
痩せるためには、たんぱく質を摂ることが重要です。たんぱく質は消化される過程でエネルギーを生み出したり、筋肉を合成し基礎代謝を上げたりする効果が期待できます。ご飯はパンに比べて、肉や魚などのたんぱく質をおかずにすることが多いので、ダイエットに必要な栄養素を摂りやすいです。
血糖値の上昇度
ダイエットでは、血糖値を急上昇させないような糖質を摂ることが大切です。糖質を摂取すると血糖値が上昇し、インスリンによって血中の糖をあらゆる細胞に運びます。しかし血糖値が急上昇すると脂肪細胞にも糖を運んでしまうため、中性脂肪として蓄積されるのです。ご飯に含まれる糖質はパンに比べて血糖値の上昇が緩やかなので、脂肪が合成されづらいといえます。食後血糖値の上昇度をあらわす指標「GI値」は、食パンが95なのに対して、白米は88です。この値が低ければ低いほど血糖値の上昇は緩やかになります。
ダイエット中にご飯・パンを食べる際のポイント
GI値を基準に種類を選ぶ
GI値の低い食品は血糖値を上げにくいので、中性脂肪として蓄積されづらいです。また、GI値が低いと糖の吸収が緩やかになるので、空腹感が起きにくいメリットもあります。ダイエット中はGI値の低いご飯やパンを中心に食べましょう。GI値の基準は以下の表を参考にしてください。
ご飯・パン | GI値 |
食パン | 95 |
フランスパン | 95 |
精白米 | 88 |
ロールパン | 83 |
赤飯 | 77 |
玄米 | 55 |
ライ麦パン | 55 |
全粒粉パン | 50 |
出典:アルファ30「主な食品のGI値」
一般的にGI値が70以上であれば高GI食品、55以下であれば低GI食品です。表の中では玄米やライ麦パン、全粒粉パンが低GI食品に分類されます。同じ糖質でもGI値に差があるので、いつも白米や食パンを食べている人は、玄米やライ麦パン、全粒粉パンに変えてみましょう。
外皮のついている穀類は血糖値を上げにくい
低GIの穀類は外皮や胚芽がついており、茶色がかっています。これらが含まれている玄米やライ麦、全粒粉パンは食物繊維が豊富なので、糖質を摂取しても消化吸収が緩やかです。その一方で、白米や食パンは外皮や胚芽をあらかじめ取り除いているので、食物繊維が少なくGI値も高めです。ご飯やパン以外の穀類では、そばや全粒粉パスタといった麺類にも外皮や胚芽が含まれているのでGI値を低く抑えられます。ダイエット中は白米や食パンのような白い穀類ではなく、玄米などの茶色い穀類を選ぶようにしましょう。
主食ばかり食べないようにする
ご飯やパンといった主食は、糖質がメインに含まれています。糖質は体のエネルギー源になる大切な栄養素ですが、ダイエット中はたんぱく質や脂質もバランス良く摂取することが大切です。特にたんぱく質は筋肉量を維持したり、代謝を上げたりするうえで必要不可欠といえます。ご飯とふりかけ、パンとマーガリンなど、たんぱく質が不足してしまうような組み合わせは、太る要因になるので避けた方がよいでしょう。
低脂質・高たんぱく質のおかずを選ぶ
ご飯やパンを食べるときのおかずは、脂の少ない肉や魚などのたんぱく質を選ぶことがポイントです。以下の食材は低脂質かつ高たんぱくなので、おかず選びの参考にしてください。
低脂質・高たんぱく質のおかず
肉類 | 魚介類 |
鶏むね肉 | たら |
鶏ささみ肉 | 紅さけ |
牛・豚ヒレ肉 | かつお |
牛・豚・鶏もも肉(皮除く) | まぐろ |
レバー | 貝類全般 |
ハツ | たこ・いか |
肉類の場合、鶏むね肉やささみ肉は脂質が低いです。しかし、硬くなったりパサつきやすかったりするので、気になる人は低温調理で肉をやわらかくしてみましょう。もも肉は低脂質とはいえませんが、皮さえ取り除けば脂肪分を大幅にカットできます。魚介類の場合、白身魚や赤身魚のほかにも、貝類やたこ、いかなども低脂質です。
菓子パンは太る要因になる
菓子パンは糖質・脂質量ともに高いので、ダイエット中はご法度です。さらに菓子パンに含まれる油脂は、ショートニングやマーガリンが多く含まれています。これらはトランス脂肪酸という人工的な成分で構成されている場合が多いです。トランス脂肪酸は体に蓄積されやすく、栄養素としての役割を果たさないので、ダイエットには不向きといえます。
ダイエットをするならご飯がおすすめ
ご飯・パンともに同じ糖質に変わりはないですが、腹持ちの良さやおかずの種類を考えるとダイエット中はパンよりもご飯がよいでしょう。ご飯の中でも血糖値を上げにくい玄米がおすすめです。パンを食べる習慣が多い人は、この機会にご飯を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。