食事療法
2022.02.08
ご存知ですか?1日の塩分摂取量の目安。減塩できるポイントを確認しよう
ナトリウム(塩)の持つ役割
塩分は人間の体にとって重要な役割があり、摂取量次第で有益にも有害にもなりうるのです。
摂取した塩分は、体の至るところで必要とされています。その中でも最もメインで使われるのが体液の水分バランスや浸透圧の調整です。体内の水分や循環血液の量を調整することによって、血圧を正常に保ってくれています。
他にも筋肉の収縮や他の栄養素の吸収・輸送など、さまざまな場面で塩分が使われています。塩分は、人体になくてはならない成分なのです。
摂りすぎるとどうなる?
人体に必要不可欠な塩分も、摂りすぎると高血圧や癌などの原因になります。コンビニ弁当やファストフードなど、高塩分な食品ばかり食べていたり、食べすぎたりしている人は注意しましょう。
塩分を摂りすぎると高血圧になるのはなぜ?
塩分摂取量が過剰になると、体は血液の濃度を保つために水分量を増やしてバランスを取ろうとします。結果としてより多くの血液が体内を流れることになり、血管を圧迫して血圧が上がります。この状態が高血圧です。
塩分摂取量のオーバーが原因の高血圧は、心臓や血管などの循環器に大きな負荷を与えます。高血圧は心筋梗塞や心不全などの循環器系の大きな疾患につながるので、塩分摂取量には注意しましょう。
不足するとどうなる?
塩分摂取量が不足すると、低血圧や食欲不振、倦怠感などの症状が現れます。
血液や体液中の水分バランスの調整が上手くいかず、自動的に体は活動レベルを落とします。体の活動レベルが落ちると、今度はそれに合わせて体内の水分・血液・胃液などの体液の量が減少します。これによって引き起こる症状が低血圧や食欲不振、脱水症状です。
低血圧によって血液の循環が悪くなると、筋肉に栄養が十分に行き届かず筋力が低下します。筋力の低下は、全身の倦怠感を起こしやすいです。このように、塩分摂取量の不足は体の至るところに連鎖的に悪影響を及ぼします。極端な減塩やダイエットなどで、塩分摂取量が不足しないようにしましょう。
適量を保つことが大切
塩分摂取量は、多すぎても少なすぎてもいけません。大切なのは適量を保つことです。とはいっても、塩分の高い料理は美味しく感じるものです。減塩しても美味しく感じられるよう、調味料や調理方法を工夫するようにしましょう。
塩分は1日にどれくらい摂るのがベスト?
では、1日にどれくらいの塩分を摂るのがいいのでしょうか。ここでは、1日の塩分摂取量の目安を見てみましょう。
年齢 | 男性目標量 | 女性目標量 |
1〜2歳 | 3.0g未満 | 3.0g未満 |
3〜5歳 | 3.5g未満 | 3.5g未満 |
6〜7歳 | 4.5g未満 | 4.5g未満 |
8〜9歳 | 5.0g未満 | 5.0g未満 |
10〜11歳 | 6.0g未満 | 6.0g未満 |
12〜14歳 | 7.0g未満 | 6.5g未満 |
15歳以上 | 7.5g未満 | 6.5g未満 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)報告書」
健康な成人男性なら、1日に7.5g未満、女性なら6.5g未満が塩分摂取量の目安です。高血圧や腎臓病を患っている人の場合は、さらにこの数値が下がります。たまにオーバーするくらいなら大して問題ありませんが、塩分摂取量の基準を意識して食事を摂ることは大切です。
推奨されている摂取量目安は、女性よりも男性の方が多い
塩分摂取量の目安は女性よりも男性の方が1gも多いです。その理由は男性の方が労働強度が高く、また体質的な観点からも多くの塩分を必要とするからです。ほんの塩一つまみ分程度の違いではありますが、塩分過多は高血圧などの原因にもなるので注意しましょう。
健康な成人なら小さじ1杯分(6〜7g)くらいが適正量
塩分摂取量の目安6.5g〜7.5gは、大体小さじ山1杯分の塩とほぼ同じ量です。カップラーメン1杯に含まれる塩分量は約5.5gであるため、1杯で1日摂取量の半分以上を占めてしまいます。働き盛りの健康な成人であっても、1食分の塩分摂取量に気をつけないと、すぐにオーバーします。
高血圧な人の基準は6g未満
高血圧気味な人や生活習慣病を患っている人の場合は、塩分摂取量の目安が違います。健康な状態の人よりもシビアになる必要があるので、常に減塩を心がけないといけません。基準値は6g未満が平均ですが、病状などによっても推奨量が変わります。塩分摂取量のボーダーラインが気になる人は、かかりつけ医に聞いてみましょう。
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管理栄養士馬塲 耕造
1950年生まれ。国立循環器病研究センター 栄養管理室長、大阪刀根山医療センター 栄養管理室長、関西福祉科学大学 福祉栄養学科 客員教授。現在、優れた知見をもとに当社商品の監修と管理栄養士の指導を行い、お客様の栄養相談も行っている。